住宅の基礎を解説!住宅リフォームマニュアル~平面図~

2022年4月20日
マニュアル

平面図は建物の床上1mあたりを水平に切って上から見た図。
部屋名とともに、床面に見えるものすべて、柱・壁・開口部・階段・造りつけ家具・耐力壁・筋交いなどを表します。

画像

細かな段差や家具の位置まで把握し、室内の使い勝手を考える

①通し柱

木造軸組工法などで使用される最も重要な構造用の柱。

通し柱の移設や撤去は望ましくありません。 間取り変更の際は、通し柱の位置をしっかりおさえてから、計画を立てましょう。

②家具や家電は点線で

再利用する家具や家電、新規で購入する物のサイズは事前に把握し図面に記載しましょう。使い勝手をイメージできます。

家をひっくり返したときに、落ちるもの(壁や床に設置されていないもの)を点線で表記しましょう。

③筋交い

柱と柱の間に斜めに入れる補強部材。耐震性を強めるために重要。
「筋違」「ブレース(brace)」とも呼ばれます。

④フローリングの貼り方向

フローリングの貼り方向は自由に決められます。貼り終わってから、トラブルが起きないように施工前にお客様と確認しておくことが大切です。

通常、部屋の幅が広い方向に向かって貼るのが一般的ですが、隣あっている部屋や廊下とつなげて貼る場合もあります。

⑤窓の大きさは4桁または5桁の数字で

4桁の場合・・2718
「27」⇒幅2,700mm、「18」⇒高さ1,800mm

5桁の場合・・16511
「165」⇒幅1,650mm、「11」⇒高さ1,100mm

日本サッシ協会は、2003年10月に「新寸法体系」を導入。 メーカーによって違いがあった呼称や表示方法を統一した。 それ以前に建てられた家の図面は4桁表記が多いです。

⑥天井高

床面から天井までの寸法を表します。CH2400は、天井高2,400mmを示します。

⑦給気口(空気を取り入れるための穴)

新鮮な空気を取り入れるために壁面または天井、床に設けられる穴を示します。

⑧段 差

敷居や上框、和室などの部分的な断面を示します。

リフォームでは、バリアフリーにしたいという要望も多いので、小さな段差でも必ず計測するようにしましょう。

⑨面格子

防犯のために取り付けられる金属製の格子。台所、トイレ、浴室などの小さめの窓に取り付けられることが多いです。

⑩PS(パイプスペース)

複数階建ての建築物で、給排水などの配管を集中的に納め、各階を貫通して設けられたスペースのこと。

パイプスペースを移設するには大掛かりな工事が必要です。 間取り変更の際は、なるべく既存のPSに接続するように計画しましょう。

⑪方 位

建物の位置方向を示します。平面図は北側を上にして表示します。

⑫換気口

壁換気扇を示します。空気の流れを矢印で表現しています。天井換気扇の場合は四角に×となります。

「平面図」のポイント

平面図の縮尺は1/100

打ち合わせをもとに何度も書き直し、精度をあげていきます。
建物全体の大きさや間仕切壁の位置、開口部の大きさなどを表現します。

天井高は「CH」で表記

「CH」はシーリングハイの略で、床面から天井下面までの寸法を表します。建築基準法では天井の高さが2.1m以上と定められています。

テーブル・イス・食器棚は点線で

工事費に含まれる設備機器は実線で、工事費に含まれない持ち込みの家具や電気製品などは点線で表します。部屋に置いたときの大きさや使い勝手を検討することができます。

段差がわかるように示す

室内に段差がある場合は、高低差の数値を示す必要があります。
バリアフリーを希望されている場合は特に注意が必要です。打ち合わせ時に、段差を解消したいか確認することが大切です。


いかがでしたか?
リフォーム営業初心者の方、新入社員の方向けにつくられたマニュアルですが、経営者の方やベテラン営業の方にとっても、基本の立ち返りや次世代育成にお役立て頂ける内容かと思います。
これからも連載してまいりますので、ぜひご活用ください!

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