住宅の基礎を解説!住宅リフォームマニュアル~浴室リフォーム~

2023年3月15日
マニュアル

浴室のリフォームは、まず現状の条件の確認が大切。
スペースや排水の問題などを考慮しながら、不満点を解消できる提案をしましょう。

一日の疲れを癒やすバスタイム。
安全性と心地よさの実現がポイント。

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【在来浴室】

基礎から天井・壁・床などを現場で作る。

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◆メリット

サイズが限定されず、浴槽と洗い場の配置や、浴槽、仕上げ材もさまざまな選択肢があり、自分のこだわりのあるお風呂が実現できる。

◆デメリット

コストが高めになりがち。工期もユニットバスと比較して長くなることが多い。
防水面での十分な配慮が必要。

【ユニットバス】

天井から壁・床まで一体になった組み立て式。

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◆メリット

工事期間が短く、比較的安価。断熱性が高いので室内が冷えにくく、水漏れが起こりにくい。掃除がしやすい。

◆デメリット

規格が決まっているので、リフォームの際にはある程度の制約が生じることも。

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ユニットバスには規格によって決められたサイズがあり4桁の数字で表示される。
規格には戸建て用とマンション用があるので注意します。

◆1216サイズ(0.75坪)

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ゆったりと脚を伸ばしたいならちょっと小さめのサイズ。

◆1616サイズ(1坪)
 おおむね畳2枚分

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戸建てに多いサイズ。ステップ浴槽を選べば半身浴を楽しむこともできる。

◆1620サイズ(1.25坪)
 浴槽は1616サイズと同じ

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洗い場が広いので、子どもと入ったり、入浴介助が必要な場合に最適。


浴槽リフォームのポイント

万全な安全対策を

転倒などの事故が起こりやすい浴室。
手すりの取り付けや段差の解消、滑りにくい床など、家族の状況にあわせて危険のないような対策を検討しましょう。

「またぎ」の高さはできるだけ低く

昔は、浴槽をまたぐ時の高さが高く、出入りの際に転倒する危険がありました。
今の浴槽は、またぐ時の高さが40~45cmと低くなり出入りが楽になりました。

ヒートショックを防ぐ工夫を

気温の急激な変化で血圧が上がると、脳卒中や心筋梗塞を引き起こす原因に。
入浴前に浴室を温めておけるように、浴室暖房を設置したり床や壁に断熱材を入れておくと効果的です。

ショールームで確認を

浴槽の素材や形状はさまざま。
カタログだけではわかりにくいことも多くあるので、ショールームで実際に浴槽に入ってもらい、入り心地などを確認してもらいましょう。


お客様に「どっちがいいの?」と聞かれたら…

◆浴室扉は…折れ戸or開き戸or引き戸

標準仕様に多い折れ戸は、少ないスペースで開閉できる。
開き戸は、ドアが開く浴室側のスペースに物が置けない。
また入浴中に倒れた時にドアが開かなくなる危険性も。
引き戸は開閉スペースが取られず、高齢者や子供にも使いやすい。

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◆浴槽の色は…濃い色or薄い色

浴室の汚れは、黒ずみやカビ、オレンジ色のバクテリア、石鹸カスや水垢などの白い汚れがあります。
浴槽につきやすい白い汚れは、ウロコ状に固まり、時間とともに落ちにくくなります。
掃除を楽したいなら薄めの色がおすすめです。

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◆浴室乾燥機の熱源は…ガスor電気

ガス式は機器や配管工事などの初期費用は高くなりますが、パワーが大きく短時間で効果が出るので、乾燥機をよく使う家庭におすすめ。
電気式は導入費用が安く工事も容易。

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◆浴室の形は…普通orステップ付き

ゆったりと湯船に浸かりたいのなら、普通の浴槽で十分ですが、ステップ付きの浴槽は半身浴ができ、使用湯量を減らせます。
1回あたり40リットルの節約になります。

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いかがでしたか?
リフォーム営業初心者の方、新入社員の方向けにつくられたマニュアルですが、経営者の方やベテラン営業の方にとっても、基本の立ち返りや次世代育成にお役立て頂ける内容かと思います。
これからも連載してまいりますので、ぜひご活用ください!

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